2018年の「母の日」の推計市場規模は前年比約3%増の約1170億円。

2018年の「母の日」の推計市場規模は前年比約3%増の約1170億円。昨年の約1135億円から約35億円の増加と推計される。その増加の理由を考察してみると・・・。

1・娘や息子が母親にプレゼントを贈るだけでなく、母親自身が自分にご褒美と普段から欲しいと思っていたちょっと高価な化粧品やファッションアイテムを購入するケースが増えたこと。子どもたちからのプレゼントも嬉しいけれど、もらったものが気に入るとは限らないので「母の日」を理由に気兼ねなく堂々と財布のひもを緩められる。

2・「母の日」には「カーネーション+高級スイーツ」「カーネーション+高級レストラン」「カーネーション+高価格ギフトカタログ」など、ひとりの母親へのプレゼントの単価が上がったこと。「カーネーション+旅行」「カーネーション+家電製品」などをプレゼントする子も少なくない。

3・初婚年齢が30代後半になると義理の母親にも「母の日」には何かをプレゼントしなくてはと思う人が増え、さらには少子化とはいえ「母の日」にプレゼントを贈る年齢になるこどもの人口が亡くなる母親よりも多く、義理も含めた「母親人口」は増えていること。

しかし、これだけの理由を並べても伸び率がわずか3%というのはプレゼントを贈る余裕がない人、そもそも「母の日」に関心がない人が増えているからだろう。「母の日」の市場にも世の中のさまざまな格差の広がり、家族関係の希薄さが表れているのかもしれない。

ちなみに日本記念日協会では「母の日」に贈る花は「ナデシコ」を提案している。カーネーションはナデシコから作られた花なので、カーネーションのマザーフラワー「ナデシコ」を贈ることで長年の感謝の気持ちを伝えたいという意味から。

そして、贈るケーキは「苺のショートケーキ」を提案している。苺という字は草冠に母と書く。つまり「母の日」はお母さんに「ありがとう」の冠を捧げる日だから。

※写真は「母の日には苺のショートケーキを贈りましょう」と提案している日本記念日協会の本『すてき記念日・アニバーサリーに食べたい39のケーキ物語』の表紙。尚、推計市場規模の金額は億の単位の下一桁が0か5のどちらに近いかを判断し、近いほうに当てはめて発表。上記の文面、金額などを番組、紙面、Web上などでの使用を希望するときは必ず日本記念日協会まで電話(0267-68-2465)で連絡をして許可を得てください。