マーケティング:「母の日」には苺のショートケーキを、「父の日」にはモンブランをプレゼントするという文化。

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日本記念日協会では主な年中行事や記念日ごとに食べたいケーキを提案している。とくに「母の日」と「父の日」はシンボリックな食べ物がないことから、「母の日」には苺のショートケーキを、「父の日」にはモンブランを食べてみてはどうだろうかと。

ではなぜ「母の日」は苺のショートケーキなのか。それは苺という字が「母に草冠が乗っているから」。つまりこの冠は「お母さんへの感謝のしるし」なのである。それに、苺のショートケーキならどこのケーキ店にも売っているし、価格も子供でも買えるほどの値段だから。さらには苺の赤い色と生クリームの白、スポンジ生地の黄色という明るく温かい色合いは母の愛情そのものである。

「父の日」のモンブランは「父の恩は山よりも高く母の恩は海よりも深し」という言葉から生まれたもの。山は父の代名詞であり、山の名前の付くケーキといえばモンブランがいちばん有名。アルプスの最高峰の名を冠したモンブランなら父への尊敬の念をあらわす「父の日」にふさわしいのではないだろうか。

こうした記念日ごとにシンボリックなケーキを作ることもひとつの文化である。「バレンタインデー」のチョコレートケーキ。「こどもの日」のシュークリーム。「七夕」のミルフィーユ。「ハロウィン」のパンプキンパイ。さて、どの記念日ケーキが広がっていくのだろうか。ケーキ業界の腕の見せどころでもある。(写真は日本三大ケーキのまち、長野県佐久市のケーキ店「エメ」のショートケーキとモンブラン。クリームとスポンジの絶妙な美味しさ)