記念日の動向:初の天文台の記念日「仙台市天文台の日」
2月1日の記念日に新しく「仙台市天文台の日」が加わった。その日付の由来は「市民の寄付を基に市民団体によって仙台市天文台が市内西公園に建設され、運営を開始したのが1955年(昭和30年)2月1日だったから」である。つまり天文台が誕生してから60年を記念して制定された記念日ということ(写真は「記念日登録証」が加瀬清志日本記念日協会代表理事から土佐誠仙台市天文台台長に授与されたときの様子)。
宇宙に関係した記念日には6月13日の「はやぶさの日」がすでに日本記念日協会に登録されているが、「仙台市天文台の日」は天文台として初めての記念日登録である。
ところで公共施設が記念日を制定するとき、その施設が誕生した日を選ぶことが多く、行政の年度始めとなる4月1日、後期の始まる10月1日が「創立記念日」となりやすい。さらに10年、20年、30年などの節目のときにさまざまな企画が立てられる。
今回の「仙台市天文台の日」も運用開始から60年の誕生日であるが、4月1日や10月1日ではなく、美しい冬の夜空が広がる2月1日なので、まさに天文台の記念日にふさわしい。
それに、この天文台には天体のひとつとしての地球の歴史から、宇宙の秘密を解き明かす展示など、見ても聞いても体験しても楽しい仕掛けがいくつもある。天文と記念日は日付をアプローチにする点で相性がよいので、365日をテーマにした展示など日本記念日協会とコラボレーションできるのではないかと思う。
美術館や博物館などでも、その施設に縁のある記念日を制定することで、1年365日をテーマにした魅力的な企画を立てることができるに違いない。